2022年7月30日土曜日

研究室News☘

みなさん、こんにちは!
本日は、昨日行われました『食品生命機能学研究室』の卒業研究・大学院研究の中間発表会の様子をお伝えいたします♪

午前中は学部4年生がグループで、午後は修士課程1年生による研究の経過報告が行われました。

テーマを選んだ経緯や、これまで得られた実験結果からどのように発展させたか、また実験データの解析から導かれた考察最終発表に向けた計画などをそれぞれ発表しました。 


大学院生のプレゼンは場慣れしているだけあり安定していて、内容はとても難しいのですが"(-""-)"スライドがきれいに仕上がっていて伝わりやすかったです。
4年生の参考にもなったことでしょう。

仲間や先生方からの指摘やアドバイスは、今後の研究を進める上でとても重要ですね😃

想定した実験データが得られなかったり、たくさんのご苦労があるかと思いますが、そこから新しい発見につながるヒント💡が見つかるかもしれません。
引き続きがんばってください!

学生のみなさんは来週から長いお休みに入りますね。
熱中症や感染症の他にも、トラブルや事故に気をつけて楽しい夏をお過ごしください🍉🎇🏖

急性アルコール中毒や薬物の他、実態を隠した勧誘👿などにもくれぐれもご注意を🍀

■学科事務室■

2022年7月25日月曜日

研究室News☘

みなさん、こんにちは!

今回は当学科を卒業し、博士後期課程1年次に所属している君島愛美さんの話題をお届けいたします。

まずは、先日北海道にて開催された第71回日本食品保蔵科学会にてプレゼンをおこなっている様子から。演題は『市販ハチミツからの納豆菌の分離及びその特性評価』です。


微生物の生育が難しいと言われているハチミツに着目し、納豆菌の分離を試みました。
ハチミツに納豆菌がいるなんて…驚きですよね!!
久々の対面での開催でしたが、いかがだったでしょうか。
『短い発表時間でしたが、多くの質問が挙がりとても良い経験になりました。今後は今回頂いたご意見を参考により発展した研究を行なっていきたいと考えています。』

北海道の素敵な画像もいただきました。癒されますね^^


授業やご自身の研究の他、所属の食品資源利用学研究室にて先生方のお手伝いや、博士前期(修士)課程の指導・学部生の実験サポートなど、ドクターの生活って本当に忙しそうですね(;'∀')

新しく仲間入りした超音波機で実験もはかどります
4年生と一緒に今後の実験方針を相談

クリーンベンチで滅菌作業中
最後に将来の夢を伺ってみました。
『将来は大学教員となり、研究を通して学生と関わりたいと考えています。私自身、指導教員と多くのコミュニケーションを交わしていく中で研究の面白さを知りました。これからは私が感じた研究の面白さや楽しさを多くの学生と共有していきたいと考えています。』

今後のますますのご活躍を応援しております!

■学科事務室■

2022年7月22日金曜日

❇実験紹介❇食品製造学実験

みなさん、こんにちは。


日差しが強い日が続くと思ったら、雨が降って蒸し暑かったりとお天気が不安定ですね。

お元気にお過ごしでしょうか😺

さて、今回は、2年次開講科目で必修科目である「食品製造学実験」についてご紹介します。

この科目は実験を通して、食品の原料・製造方法・製造原理について学ぶとともに、食品の性質や安全管理の重要性を理解することを目的にしています。

各実験は4人グループで行います。学生同士が連携・協働して、情報を収集し、論理的に考えることができることを目指します。

本年度は、マヨネーズ、ジャム、豆腐の製造について学びます。

マヨネーズの製造・・・乳化について理解する🐣

種々の条件を設定してマヨネーズを製造し、データ解析をする。

検卵器でたまごの鮮度調査
黄身の色で鮮度調査
材料をよく混ぜ乳化させる
マヨネーズができた!

混ざりあわない成分同士を均一に混合させることを「乳化」といい、マヨネーズの場合、酢と植物油がこれに当たります。
卵黄をいれることで、酢と植物油を良く混ぜ合わせることができます。

ジャムの製造・・・ペクチンゼリー化について学ぶ🍊

多糖類の加工特性を理解し、ペクチンのゼリー化に及ぼす要因について実験する。

果肉を煮詰める

こし器で裏ごしする→粗ペクチン

刻んだ果皮と砂糖を加える
さらに煮詰める


ジャムは果実を加熱して水分を蒸発させ濃縮しながら加糖し、ペクチンにより適度な硬さにゼリー化させた保存食品です。

豆腐の製造・・・ゲル化の原理を理解する❗

大豆タンパク質の性質と加工特性について種々の条件を設定して実験を行う

大豆を浸漬
ミキサーで磨砕する
加熱して混ぜる
こし袋でろ過する→豆乳ができた!

豆乳を製造し、凝固性(ゲル形成性)の評価を行いました。

いかがでしたでしょうか❓

実際に手を動かして食品を製造することで、普段食べている加工食品がどのような工程で製造されているか実感でき、ますます興味や理解が深まったのではないでしょうか。

早いもので、前期も残りわずかとなってきました。

レポートの提出やテストなど大変ですが、頑張ったあとは夏休みです🎵

今年の夏も本当に暑いので、熱中症対策も万全に楽しく過ごして下さいね🌻

学科事務室

2022年7月19日火曜日

❇実験紹介❇食品生物化学・工学実験

みなさん、こんにちは。

連日ムシッとした日が続いてますが、バテてないですか?!

久々の更新となりましたが、今回は3年次必修の『食品生物化学・工学実験』の様子をお届けしたいと思います☺

◆◆生物化学分野◆◆

◇動物細胞を用いた機能性評価◇

私たちの健康維持に必要な免疫細胞の一種であるマクロファージの細胞機能の変化を調べました。

画像はクリーンベンチ内で無菌状態にして、動物細胞(マクロファージ様細胞株J774.1)を乳酸菌とともに培養をおこなっているところです。


増殖した細胞を顕微鏡で観察し、血球計算盤を用いて計数しました。

ちなみに『はたらく細胞』では、かわいらしい姿に擬人化されて抗原と戦ったり、死んだ細胞や細菌を片付けたりしていますが、これはマクロファージが食作用をおこなっているところですね^^
(教育・医療機関向けのフリー素材)
◇酵素免疫測定法(ELISA法)によるサイトカインの定量◇
活性化したマクロファージが分泌するサイトカインの量をELISA法により定量し、細胞培養時の乳酸菌の添加の有無によりどのように変化するかを調べました。
大切な前処理である試薬の調整中
ELISA法は微量なタンパク質を検出する方法のひとつで、アレルゲンの検出にも用いられる方法です。

◇タマネギ由来DNAのアガロース電気泳動
タマネギからDNAを抽出した後、電気泳動装置(ミューピッド)に掛けて分離させ、分子量の大きさ泳動パターンなどを観察しました。

マイナス電荷の核酸は、通電すると対極のプラスに移動し、分子量の小さい(塩基配列が短い)ものほど早く移動します。
PCR法による機能遺伝子の増幅◇

THP-1から抽出したDNAを、プライマーやDNAポリメラーゼなどの試薬と混合し、サーマルサイクラーで増幅させる実験をおこないました。(すみません、実験の画像はありません)

サーマルサイクラーは、温度の変化のみで特定の遺伝子断片を増幅させる機器で、温度時間増幅させるサイクル数をプログラムして使用します。





◆◆食品工学分野◆◆

◇乾燥による食品中の水分調整◇-乾燥機構と乾燥特性曲線-

固形食品の赤外線乾燥を行い、質量(含水率)の経時変化から乾燥速度を求め、乾燥特性曲線を作成して乾燥機構を考察しました。

モデル食品には、濃度を変化させた水溶液を含浸させた高野豆腐を用います。


赤外線加熱天秤で測定した質量を関数電卓やExcelを使いグラフを作成し、溶液濃度と恒率乾燥速度・限界含水率との相関性などを考察しました。
溶液濃度は、乾燥に対してどのように影響するでしょうか?

◇出涸らし茶葉(茶殻)の粗ポリフェノールの抽出◇

ポリフェノール量の分析に使われるフォーリンチオカルト法1年次の食品化学・分析学実験でてきましたね^^)を用いて、出がらし茶葉を真空凍結乾燥したものから粗ポリフェノールを抽出します。

飲み終わった茶殻にもまだまだポリフェノールは残存します。

有効利用の観点からも抽出特性を把握することは重要ですね(*‘∀‘)

溶媒:蒸留水とエタノール水溶液(モル分率0.1

フォーリンチオカルト試薬を入れると発色が始まるので、ボルテックスミキサーで10秒攪拌します。その後吸光度を測定し粗ポリフェノール濃度を求めます。

抽出量の経時変化の曲線📈から鏡を使用して接線を引き、初期抽出速度を求めます。
初期抽出速度を縦軸、絶対温度の逆数を翌軸にプロットし、傾きから活性化エネルギーを求めます。
アレニウスプロット

3年次の学生さんにとって、『食品生物化学・工学実験』は在学中に学年全体でおこなう最後の実験となりますが、みなさんとても真剣に取り組んでいました。
今後は各自でテーマを見つけてゼミでも充実した時間が過ごせるとよいですね☺
長くなりましたが、お付き合いいただきありがとうございました👋

■学科事務室■